内向性HSPの私が仕事上で感じる大変さと具体的な対処法

はじめに

今回は、先日に引き続きHSPについてのお話です!

前回は「HSPの特徴」についてお話しましたが、
今回はHSP気質である私が仕事上で感じる大変さとその対処法について
お話していきたいと思います。
※内向型HSPについての内容になります。

私は今、webマーケティングの会社で働いており、
バックオフィス系の仕事をしています。
会社はスタートアップ企業で、社員数は5名ほどと非常に少ないです。

決して労働環境が悪いわけではありませんが、
過度に疲労を感じたり、気持ちに余裕がなくなったりすることが
入社後からだんだん増えていきました。

何とか改善したいと思い、
自分なりに色々試してみたり、心理学系の本を読んだり、
カウンセリングの先生に相談したりしました。

今ではもつらい気持ちが軽減されてきました。

そんな経験を踏まえて、お話していきます。

具体的な対処法については、
私が自分で色々工夫してみていいなと思った方法や
定期的に受けているカウンセリングの先生からもらったアドバイス実践してみて
しっくりきたものを記載しています。

私が普段実践していることが、
少しでもHSPの皆さん(非HSPの皆さんも!)の参考になれば嬉しいです!

HSPの特徴について知りたいという方は、
以下の記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

HSPの私が仕事上で大変さを感じること

まず初めに、HSPな私が仕事上で大変さを感じることについて
エピソードを交えながら紹介したいと思います!

私がよく仕事上で感じることは、次の4つです。

他の人の行動が気になりがち

私が今働いている会社では、
大きめの長机が1つ、小さめの長机が2つオフィス内に置かれています。

大きめの長机の方には4人、
小さめの長机の方には2人がスペースをシェアして仕事をしています。

入社当時私は、大きめの長机の方にいました。
自分の向かい側と隣側には他の社員が座っています。

私なりに集中して仕事をしているのですが、
ふと、向かい側の人や隣の人が何か身動きをすると、
そちらが気になってしまいます。


もちろん他の人のことをじろじろ見るわけではないのですが、
ちょっとした変化があると
仕事の手を動かしつつも意識が他人に向いてしまいます。

そして、『あっ、あの人今なんだか困ってそう』とか
『なんだか怒ってるみたい。何かあったのかな』とか
相手の様子を分析し始めます。

でも、仕事の方も進めないといけないので、
意識が他の人に向かったり、自分に戻ってきたりとせわしなく動いていきます。

他の人が特に変わった動きをしていなければ特段問題ないのかというと、
そんなこともありません。

なぜか他の人から常に自分が見れられている気がして、
仕事中ずっと肩に力が入っている状態でした。

相手の負の感情に引っ張られがち

少し早めに行動が好きな私は、
いつも始業時間より30~60分ほど早く出社をしていました。

他の社員が会社に来ると
「おはようございます!」と挨拶をかわすのですが、
相手がいつもと違う声色だとすごく不安になりました。

『なんで今日はいつもより声に元気がなさそうなんだろう。
自宅で何かあったのかな?体調が悪いのかな?』

『どうして今日はこんなに不愛想なんだろう。
私に怒っているのかな?何か嫌なことがあったのかなぁ?』

そんなことを想像して、自分までだんだん元気がなくなっていきます。

そして相手の感情の原因が分かるまで、
その人の言動をずっと気にしてしまいます。

例えば、相手に元気がなさそうな時、
よく観察していたら頭を押さえて辛そうにしているのを目撃しました。

『きっと今日は頭痛がしてあまり体調が良くないんだろうな』
と把握します。

頭痛薬を持ってなさそうであればすぐ渡せるよう準備し、
室内の温度や湿度がなるべく悪くならないよう調節したりと気をまわします。

1つ1つの仕事に時間をかけてしまいがち

私はバックオフィス担当として、
クライアントさんからの問合せ対応やデータ入力、
webライティング、タスク管理など様々な業務をしています。

業務内容はシンプルなものから複雑なものまで様々ですが、
私はどういった業務も他の社員より時間をかけてしまいがちでした。

1つの業務に対して深く考えすぎてしまうからです。

例えばクライアントさんから
「サイトの管理画面の使い方が分かりません。どうしたらいいですか?」
と問合せが来た時です。

私以外の社員であれば、
サイト管理画面の操作マニュアルをメールに添付して送ります。

でも私の場合は
『管理画面の使い方が分からないということは、
あまりこういったことに詳しくない方なのだろうか』

『マニュアルを開いてみるのを相手が面倒くさく感じるかもしれないから、
メール本文にも説明を簡単に書いておこう』

『今回初めて問合せをくれた方だから、
今後も問合せをしやすいような声かけをメール文に盛り込もう』

などと、頭の中で問合せをくれた相手のことを色々想像して
最大限自分にできることを考え尽くします。

そうしているうちに時間が過ぎていきます。

結果的にはクライアントさんから感謝され、
そこから打ち解けていくことが多いので良い面もあるのですが、
1つ1つの業務に時間をかけすぎて残業をすることが多かったので悩んでいました。

やることがいっぱいになるとミスしがち

私はどんな仕事でも丁寧に正確に進めようとするからか、
色々な人から仕事を依頼されることが多かったです。

自分が今持っている業務すべてを把握できている時は
ほぼミスなく、高い完成度で仕事を進めることができていました。

一方で、業務量が増えすぎてだんだん把握が追いつかなくなってくると、
びっくりするほど思考が働かなくなりました。


自分でもダブルチェックをして進めているつもりが、
ちょっとしたミスを連発。

頭の中がパニック状態になり、
自分が何をやっているかわからなくなることがしばしばでした。

生きやすさにつながる対処法

ここまででお話しした通り、
私は仕事の中でたくさんのシュチュエ―ションに影響され、
不安を感じたり、元気がなくなったり、追い詰められたりしていました。

『なんでこんなに弱い人間になってしまったんだろう』
といつも自分を責めていました。

しかし、「HSP気質」という存在を知ったことで
少しずつ自分のことを前向きに受け止められるようになりました。

ここからは、先にお話しした4つの状況に対して
私が最近行っている対処法についてお話したいと思います!

「他の人の行動が気になりがち」対策!

まずは、「他の人の行動が気になりがち」対策!です。

4名の社員と大きめの長机をシェアして仕事をしていた時は、
周りの人の動きがとても気になってしまっていました。

また、常に見られているという意識がありました。

以前読んだ本の中に、
「HSPの人は人と人の間にものがあると安心する」
というような記載がありました。

私はいつも大きめのディスプレイを
パソコンにつないで仕事をしていました。

そのディスプレイを向かい側の人の顔がちょうど見えない位置に
移動
させてみました。

すると相手の顔が見えないだけで
自分のパーソナルスペースが守れている気がして
すごく安心感が得られました。

ディスプレイは1つしかないので
隣の人との間に置くことはできませんでしたが、
代わりに身の周りに合った本やペンケースを置いてみました。

ディスプレイのように相手の姿を隠してはくれないものの、
相手との境界線ができたような気がして、
少し気持ちが楽になりました。

最終的には、少し小さめの2人用の長机に移動をさせてもらいました。
この長机は壁を向いているので、
意識的に顔を動かさない限り周りの人のことが見えませんでした。


周りの人に気を取られることがほぼなくなり、
かなり集中力が高まりました。

  • (仕事をする場所を選べるのであれば) 壁向きの席にする
  • ディスプレイや本、ペンケースなど身の周りにあるものを相手との間に置く

という方法が「他の人の行動が気になりがち」対策に有効だと実感しました。

「相手の負の感情に引っ張られがち」対策!

次に、「相手の負の感情に引っ張られがち」対策!です。

相手の様子がいつもと違うと気になって、
その原因が分かるまでずっと相手のことを伺ってしまいがちでした。

相手の元気がなかったり、イライラしていたりすると、
自分まで気分が引っ張られていました。

カウンセラーの先生に相談したところ、
「あかりさんは相手と自分との境界線が薄いですね」と言われて
はっとしました。

確かに私は、相手の感情がまるで自分のもののように
感じることが多かったです。

そうして何とかその感情の原因を把握して、
対処できる方法を見つけ、
早く気持ちが楽になりたいと無意識に思っていました。

カウンセラーの先生にアドバイスをもらった通り、
相手と自分の感情は別ものなんだ」ということを意識するようにしました。

単なる精神論のように思われるかもしれません。
ですが、相手の感情と自分の感情の区別がつきにくくなっていた私は
これを意識するだけで相手の感情を取り込んでしまうこことを防げました。

  • 相手の感情と自分の感情は別ものだということを意識する

という方法が『相手の負の感情に引っ張られがち』対策に有効だと感じました。

「1つ1つの仕事に時間をかけてしまいがち」対策!

続いて、「1つ1つの仕事に時間をかけてしまいがち」対策!です。

1つ1つの仕事に対して深く考えすぎてしまう私は、
他の人より仕事をこなすのに時間をかけてしまう傾向がありました。

これもカウンセラーの先生に指摘してもらったことなのですが、
私は「物事を白か黒かの二極」で考えてしまいがちでした。

『あらゆる可能性を考えて完璧にこなす』か『できない』か
の二極です。

あらゆる可能性を考えて完璧にこなせなければ
それは仕事ができたと言えないという思い込みがありました。

ですが、よくよく考えると、
それぞれの仕事には求められている水準があって、
その水準を満たせば「仕事ができた」とみなすこともできます。


それから私は、自分の担当している仕事でも、
人から依頼された仕事でも、
「重要度」や「優先度」を確認するようになりました。

全ての仕事を自分の水準に当てはめるのではなく、
客観的に見てどのくらいの完成度が求められているのかを
把握することで、
それぞれの仕事にかけるパワーの強弱がつけられるようになりました。

  • その仕事に求められる水準 (重要度・優先度)を客観的に把握する

という方法が「1つ1つの仕事に時間をかけてしまいがち」対策につながります。

「やることがいっぱいになるとミスしがち」対策!

最後に、「やることがいっぱいになるとミスしがち」対策!です。

私は大量の仕事が来ると
頭がパニック状態になり思考停止してしまうことがよくありました。

カウンセリングの先生から、
こういう時はこの状況から一旦離れて冷静になれることをしたらいいよと
アドバイスをもらい、対処法を考え始めました。

私はこの思考停止状態になると、
お手洗いに行ったり、コンビニに行ったりと
意識的に席を立つようにしました。


頭がいっぱいいっぱいになったまま自分の席にいても、
仕事は進みません。

その場所から一定時間意識的に離れることで、
ぐちゃぐちゃになった頭がリセット
されます。

「あっ、そっか。別に今日これを全部しないといけないわけじゃなかった。
今日優先してやらないといけないのはこれとこれだから、
とりあえずこれらだけ終わらせよう」
と頭が少し冷静になり、優先順位をつけられるようになります。

  • 意識的に席を立ってその場から一定時間離れる

という方法が「やることがいっぱいになるとミスしがち」対策におすすめです。

まとめ

ここまで、HSPな私が仕事で感じる大変さや
いつもやっている対処方についてお話してきました。

HSP気質の人は、仕事上でたくさんの困難と対面しがちです。
それを自分の弱さや怠けのせいにしてしまうことも多いです。

ですが、自分の気質をよく知った上でちょっとした工夫をすれば、
毎日を快適に過ごせるようになってきます。

もっとHSPへの理解が広がって、
誰もが自分らしく働きやすい社会になっていくことを心から願っています。

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